中古住宅の買い主の不安をなくすため、プロの目で建物の構造や設備にどんな欠陥があるのか調べる「住宅インスペクション(診断)」が広がってきた。物件情報がマイナス面も含めてしっかり開示されれば、買い主はリフォーム費用を見積もりやすい。売り主も早期の売却やトラブルの回避といった目的で診断に協力しているようだ。診断結果に基づいて建物や設備の保証サービスを提供する仲介業者も出てきた。
■補修費用見積もり
「中古だが建物の構造は問題がない。いい家が手に入った」。都内在住の池田幸子さん(仮名、44)は自宅マンション近くで売り出された築18年の一戸建てを買うことにした。約1千万円をかけて外壁から内装、水回りまで大がかりなリフォームをするが「新築よりかなり割安」と満足そうだ。第三者の専門業者による診断で「どこまでリフォームすればいいか、目安がはっきりした」と振り返る。
池田さんが利用したのは不動産コンサルティング会社、さくら事務所(東京・渋谷)の「ホームインスペクション」というサービス。同社が契約する建築士が売り主の了解を得て建物の傾きやコンクリート基礎のひび割れ、柱や梁(はり)など構造材の腐食、水回り設備の不具合などを調べて報告書にまとめる。一戸建ての場合、費用は6万8250円。「知人に勧められるなどクチコミの利用者が増えている」(同社)
引用元: 中古住宅購入の不安解消 プロ診断の費用対効果は :投資の知恵袋 Money&Investment-やさしい投資:マネー :日本経済新聞.